一般居室サービス課の業務の中で、心がけていることを教えてください。 一般居室サービス課の業務では、広い園内を、サポートが必要なご入居者を送迎することがよくあるのですが、その際に、ご入居者に、窓から見える木々や花々についてお話しするようにしています。園周辺は自然が豊かで、ご入居者の花壇ボランティアの方々がお世話してくださった様々な花が季節ごとに咲くので、あまり外出のできない要介護認定者の方々に、季節を感じて楽しんでいただいています。 ※ご入居者を、園内の付設診療所に送迎する西田課長 松戸ニッセイエデンの園を、どんな園にしたいですか? 聖隷福祉事業団創始者の長谷川保は「終わりよければすべてよし。人生の最後の行程を幸せに過ごせる場所をつくろう」と、エデンの園をつくりました。 介護居室サービス課にいた時は、「要介護の状態でも、できる限りその人らしく」過ごせるよう介護サービスを提供していましたが、今、一般居室サービス課にきて思うことは、「自立のご入居者に、歳を重ねていくことを心配せずに生活していただきたい」ということです。心配がないからこそ、今を楽しめるのだと思うのです。 将来要介護になっても安心と思っていただくために、一般居室で生活されている要介護認定者の方々に、しっかりサポートをしていきたいと思っています。自立の時も、要介護になっても、安心して楽しく暮らせるエデン。長谷川保の『エデンの園をみんなに』という理念を、実現していきたいと思っています。 ※ご入居者と談笑する西田課長 これまでのキャリアの中での忘れられないエピソードを教えてください。 東日本大震災の時の浦安エデンの園での勤務が忘れられません。浦安エデンの園がある新浦安は埋立地のため液状化し、排水設備がやられ、トイレや大浴場などが使えなくなってしまいました。そのため、震災後数週間は、洗濯は松戸ニッセイエデンの園でやらせてもらったり、銭湯送迎バスを週に1~2回出したりしました。 当時は子どもがまだ小さかったので、京都にある夫の実家に預けて、毎日夜遅くまで震災対応をしていました。 すると、ご入居者が、高齢期に震災に遭われてご自身こそ大変な時に、逆に私達職員のことを気遣ってくださったのです。 「私達は戦争体験があるから、これ位のこと何でもないのよ。職員の皆さんこそ大丈夫?」と。 毎日気を張りつめて頑張っていたので、温かい言葉をかけていただいて、本当にありがたく、明日からの元気をいただいたことを今でもはっきり覚えています。 ※浦安エデンの園ケアサービス課の職員と