認知症は、誰にとっても身近な事柄で日本人の65歳以上の方のうち、軽度の認知障害を持つ方までを含むと、その数は800万人を超えると言われており、誰にとっても身近なことです。
そのような社会の中、奈良ニッセイエデンの園では「認知症になっても自分らしく暮らしていく」という事に視点をおいた「認知症にやさしいエデンづくり」を推進しており、その一環として『2022年度エデン認知症講座』を開催いたしました。
講座では、ご入居者と職員合わせて約50名が認知症について一緒に学び、認知症にやさしいエデンのために、皆で何ができるのかを考えました。
講座は4回にわたって開催されました。
第1回:認知症の人の理解と対応の基本①
第2回:認知症の人の理解と対応の基本②
第3回:認知症ケアの倫理・権利擁護・認知症予防
第4回:認知症であっても暮らしやすいエデンを考える。
講師は4回とも奈良県認知症実践者研修、リーダー研修を修了している当園の職員です。
最終日の第4回では、河合町地域包括センターの吉澤氏にも町の取組みをご紹介いただいた後、ご入居者と職員混合でグループに分かれ、「認知症にやさしいエデン」をテーマにグループワークを行いました。
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グループワークでは、日本福祉大学制作の※「にこにこカルタ」を参考にグループごとに「やさしさ」につながる言葉を考え、カルタにして発表しました。
「ちいさな気づきを見つけよう」「百回同じ話でも笑顔で」「お節介、そこから繋がる助け合い」など、全ては紹介しきれませんが、素敵なカルタがたくさんありました。
※身近な人が認知症になった時にやさしい対応ができるように、「遊び」を通じて声かけや接し方を考えるきっかけとなるようにとの願いを込めて制作されました。
4回の講座を通して認知症についての理解を深め、その方に寄り添った対応が大切ということを学びました。
アンケートでは「認知症になってもエデン生活を続けてゆけることは幸せと思います。」
「新たな気づきや学びがあり、とても有意義でした。」
「“笑顔”、“やさしさ”がとても大切であると、改めて思えた。」などのご感想をいただきました。
講座終了後、受講者は認知症サポーターのバッジをいただきました。(奈良ニッセイエデンの園では認知症サポーターを認知症パートナーと呼びます。)
(バッジのロバは「認知症サポートキャラバン」のマスコットです。「認知症になっても安心して暮らせるまちづくり」への道のりをロバのように急がず、一歩一歩着実に、キャラバンを進むという意味が込められています。)
この講座がきっかけとなり、やさしさの輪が広がっていくと良いですね。
記事提供:奈良ニッセイエデンの園 広報グループ